但馬で働く人たちWORKER

卸売・小売業

株式会社キョウワかぶしきがいしゃきょうわ


先輩社員に聞いてみた

和田山木材市場
國谷敬太 (左)
(2021年入社=但馬農業高校~兵庫県立森林大学校卒)
本社営業部
中塚彬仁 (右)
(2021年入社=姫路市出身~神戸学院大卒)

お二人の学生時代は?

(中塚)姫路市出身で、子どもの頃から高校まで少林寺拳法をしていました。大学は経済学部でしたが、父が建築関係の仕事をしていたためその関係の仕事に就きたいという思いが生まれていて、就活サイトで建築や土木関係の会社を調べていた時に、キョウワの加古川支店を見つけました。問い合わせたところ「最初は豊岡の本社勤務になる」ということだったのですが、実家を離れて一人暮らしをするのも経験のうちだと考えて、こちらへの就職を決めました。

(國谷)出身は豊岡市の出石町です。祖父が牛を飼っていたこともあって畜産に興味があり、但馬農業高校の総合畜産科に進んだんですが、実際にやってみるとちょっと自分には向かないなと…そんな時、宍粟市に新しく森林大学校という学校ができたことを知りました。チェーンソーや重機などいろいろな資格がとれるし、もともと自然が好きなので、この学校に進学することにしました。そして在学中にインターンシップで和田山木材市場の仕事を体験し、扱っている巨大な原木に圧倒されて、それがきっかけで入社しました。

お二人の今のお仕事は?

(中塚)住宅用の建築資材の営業をしています。工務店などの施工業者さんに新しい建材やサッシ、システムキッチンなどのご提案をしたり、実際に資材を配達したりという仕事です。

(國谷)和田山木材市場で、入ってきた原木の断面の寸法や長さ、木の種類などに応じで仕分けをしています。また、メーカーさんに購入いただいた後も預かっている原木の在庫管理についても担当しています。

お仕事の大変なところは

(中塚)配達に出ることが多いんですが、但馬は初めてなので土地勘が全くなくて困りました。文字通り「右も左も分からない」状態で…最初の半年くらいは、休みの日にはドライブがてら、道を覚えるためにずっとあちこち車で走っていました。1年半経って、今はようやくだいたいの場所は分かるようになりました。
あと、建材の配達ってかなり力仕事なんですよ。こちらでトラックに積み込むときはフォークリフトで載せますが、下ろすのは手作業なんです。合板でも何十枚と運ぶとすごく重いですし、最近流行の断熱性能の高いサッシは二重三重の構造なので、その分重いんです。だんだん運ぶコツもわかり、今ではスムーズに運ぶことが出来るようになりました。

(國谷)市場に入ってきた原木を見て、セリにかけて住宅用の柱として販売するものと、合板などの材料として販売するものに分けるのが仕分けの最初の段階なのですが、今はまだ先輩たちが「これはこっち、これはそっち」と仕分けた原木をその場所に積む作業をしています。屋外なので夏は暑く冬は寒い作業ではありますが、それ以上に、早く自分でその判断ができるようになりたいですね。

仕事の中で、楽しさや達成感を感じる瞬間は?

(中塚)家を建てる現場に行くことも多いんですが、大工さんとおしゃべりしたりしてると楽しいですし、行くたびに家が少しずつ完成に近づいていくのは嬉しいです。家って一つ一つ違うので、見ていて楽しいですね。
豊岡での暮らしも、自然豊かだしおいしいものも多いし、満足しています。私生活も仕事も、いろいろと新しい経験ができてよかったと思っています。

(國谷)セリの前には巨大な原木が山のように積まれているんですが、セリが終わってそれが全部買い取られると、目の前にガランとした広場が広がります。その景色を見ると、「あれを全部売り切ったんだ」という達成感を感じますね。

上司から一言

二人とも、今はそれぞれに経験を積んでいろいろな知識を蓄える時期だと思います。その経験を自分なりに吸収して武器にしてくれるはずです。二人の将来に期待しています。

後輩たちへのメッセージ

(中塚)この仕事をするようになるまでは自分の家がどういう造りだとか、どんな材料が使われているとか、考えたこともありませんでした。今は家を見ると、それを次の提案にどう生かすかと考えています。そんな身近なところに、自分の進む道のヒントが転がっていることもあります。
(國谷)私が扱っている原木は、一本として同じものはありません。自然の中で長い年月をかけて育った木を、私たちが使う建材に生まれ変わらせる、そのお手伝いをするこの仕事は、自然が好きな人にはお勧めしたいです。

取材を終えて

会社設立から間もなく80年、創業から数えると100年近い歴史を誇る株式会社キョウワ。豊岡の年配の方には旧社名の「協和木材」の方が馴染みがあるかもしれません。ですが、「木材市場」の仕事については知らないことばかりでした。森林と「木の家に住む人」の橋渡しをすることへの誇りが、お二人の表情から感じられました。


株式会社キョウワ

「豊岡の地で80年。皆さまと共に生き、皆さまと共に栄える。」

株式会社キョウワは、木材・建材・住宅設備の業者としてエリアナンバーワンを誇る、設立から80年を迎える老舗企業です。
製品事業としては、兵庫県産木材をはじめ全国各地の木材および各種住宅建設用資材の提案、販売を行っています。木材・建材・住宅設備を取り扱う業者としては北但エリアでナンバーワンの地位を確立し、長年の経験とスケールメリットを生かしたサービスを提供しています。
また、和田山木材市場では、長年の経験と地の利を生かして良質な兵庫県産木材を中心とした原木の販売を行っています。近年の木材の輸入価格の高騰を契機に国産木材が大いに見直されており、地元生産者さまと木材需要家である木材業者、製材業者、合板メーカー、商社の皆さまの橋渡しをしています。
「健康経営優良法人」の認定を取得した地元に根ざした老舗キョウワで、今の時代にふさわしい働き方、社会から必要とされる会社を一緒に作っていきませんか?