但馬で働く人たちWORKER

サービス業

日和山観光株式会社ひよりやまかんこうかぶしきがいしゃ


先輩社員に聞いてみた

城崎マリンワールド 飼育課 シーズー飼育員
安本春菜
(2019年入社=浜坂高校~東海大学卒)

安本さんのご出身は?

(安本)新温泉町の浜坂です。家は目の前が諸寄の海で、泳いだり釣りをしたり、幼いころから海が身近な環境でした。そんなこともあって、中学生の頃から海の生き物に関わる仕事ができたらいいなと思っていました。身近にある水族館といえば城崎マリンワールドで、子どもの頃から何度も来たことがあったので、ここで働けたらいいなと思っていました。私が高校生の頃、「お泊り水族館」というイベントが開催されたことがあって、それに参加して飼育員の方にいろいろお話を聞き、この水族館で働くには大学の海洋関係の学部を出ないといけないと聞いたので、東海大学の海洋学部に進学しました。

安本さんの学生時代は?

(安本)大学では海洋哺乳類、特に野生のイルカやクジラなどの生態調査や研究をしていました。東海大学の海洋学部は静岡県の清水にあって、浜坂と同じように港町なんですが、日本海と太平洋は気候が全く違いますし、東京にも近くてとても住みやすかったです。海洋科学博物館でボランティアをしたり、サークル活動で水族館を作ったり、スキューバダイビングをしたりと、海一色の学生生活でした。
同級生の多くは水族館への就職を希望して、全国各地の水族館を受験していました。私は第一志望の城崎マリンワールドで毎年飼育員の採用があったので、とてもラッキーでした。

念願かなって飼育員に。そのお仕事とは?

(安本)朝は8時に出勤して、開館までの間は園内の清掃などお客様をお迎えする準備をします。飼育している動物の餌作りも大切な仕事で、餌当番の日は朝から昼過ぎまでひたすら餌を作っています。

午前9時半に開館すると、餌やりをしながらショーの進行をします。城崎マリンワールドは他の水族館よりもショーが多いんですよ。もともと私は動物の世話をするのが好きでこの仕事を選んだので、人前でしゃべるような目立つ仕事は得意ではないのですが、お客様にきちんと伝えられるようにゆっくりと高い声でしゃべるように心がけています。

午後4時半に閉館した後は、各エリアの簡単な清掃や道具の片付けをします。担当している生き物の飼育日誌を書くのも大切な仕事です。だいたい5時半くらいに仕事が終わりますが、丸一日ずっと動いていますね。

今担当している生き物は?

(安本)毎年担当する動物が一つずつ増えていくんですよ。1年目にアザラシ、2年目にトド、3年目にイルカ、4年目になった今はペンギンも担当しています。その他に魚のいる水槽も担当しています。
「推し」は、アザラシですね。「アザラシのロッククライミング」というショーがあるんですが、これをやりたくてこの仕事に就いたといっても過言ではないくらい大好きです。「自分が飼育員になったら、もっと近くでアザラシのロッククライミングが見られる」と、そのくらい好きなんです(笑)。

ショーのトレーニングも担当していますが、動物の賢さには驚かされます。トレーニング中、自分でも気づいていないような細かい動作や癖、視線の動きにちゃんと気づいて、こちらの意図を先読みして動いたりしてくれるんですよね。逆にこちらが教えられているような気になることが、よくあります。

最近は「受診動作のトレーニング」もさせてもらっています。動物たちの健康管理のために、エコーなどの検査や採血・注射などをすることに慣れてもらうよう、その練習をするんです。少しでも動物たちがストレスなく過ごしてもらえるための作業で、これも大切な仕事です。

憧れの飼育員、実際になってみてどうですか?

(安本)仕事はもちろん楽しいですし、職場自体もとても働きやすい環境です。上司も後輩たちもいい人たちで、それぞれに考え方が違ってもお互いを尊重して受け入れようという雰囲気があるので、もともと人見知りだった私もここでなら自分を出せると感じています。

今はまだコロナ禍の影響が残っているので難しいですが、落ち着いたら今以上に動物と近くで触れ合えるイベントができたらいいなと思っています。ここは他の水族館よりもお客さまと動物の距離は近いと思うんですけど、もっともっと参加型のイベントを増やしていきたいですね。

上司から一言

安本さんは真面目な性格で、どちらかというと人前に出る仕事は得意ではないタイプでしたが、今はショーマンとしてカッコよくショーを仕切っています。間もなく入社して丸4年、仕事がますます面白くなってくる時期だと思いますので、どんどん新しい企画や展示の仕方などを考えてくれると期待しています。

後輩たちへのメッセージ

やりたいと思ったことは、「うまくいかなかったらどうしよう」とか考えずに、とにかくやってみたらいいと思います。私も、飼育員というちょっと特殊な仕事をめざしたので「難しいんじゃないか」とかいろいろ言われたこともありましたが、やらないで後悔するよりは「やりたい」という気持ちを大切にしてきました。そうすればどんなこともがんばれると思うので、夢に向かって進んでいってください!

取材を終えて

幼いころからの夢をかなえて城崎マリンワールドの飼育員になった安本さん。インタビューの最中、言葉の端々から「海の生き物がかわいくて仕方ない」という思いがあふれていました。夢を実現するまでにはいろいろな困難もあり、それを乗り越える努力もあったと思いますが、とにかく今は幸せそうな表情が印象的でした。


日和山観光株式会社

「ワン&オンリーのグッドカンパニーへ。」

日和山観光株式会社は、本社の位置する日和山を中心に、ホテル金波楼・城崎マリンワールド・城崎カンツリークラブ・日和山食品の4つの事業領域を主軸に総合観光事業を展開しております。また、新たな事業領域を遠方へ拡大させ、ロードサイド事業や、地域連携事業も展開しております。
城崎マリンワールドは、「水族館以上、であること」をテーマに、水族館からはみ出した、面白いことや楽しいことを目指す水族館です。イルカ・アシカのショーを毎年一新したり、アジ釣り体験など。訪れる人に常に刺激と楽しさを感じていただける施設でありたいと日夜、励んでいます。
弊社の求める人物像は「お客様目線で主体的に判断・行動ができる人」「日々成長に向かって挑戦し続けられる人」「お客様のみならず、お取引先や同僚など、関わる全ての方に対して誠実である人」「共に地元を盛り上げたい情熱のある人」。『人による感動』を共に実現する仲間を募集しています。新入社員対象に新入社員研修、入社後半年・年研修などを行い、社会人としてのスタートを支援しております。また各職場にてOJTを実施するほか、毎年全社員対象で実施する「付近観光視察」や講演会など、各種研修を行っています。また、社員同士のコミュニケーションを高めるため、年間10回以上の懇親行事を開催しております。社員がアイディアを出しながら、イベントを開催したり、話題の観光地へ出かけたりしています。