但馬で働く人たちWORKER

製造業

株式会社多田スミスかぶしきがいしゃただすみす

住所
〒669-5263 兵庫県朝来市和田山町久留引84-10
TEL:079-674-2321

先輩社員に聞いてみた

保全技術グループ
竹内良太 (左)
(2015年入社=相生市出身~近畿大卒)
開発企画グループ
谷口僚 (右)
(2013年入社=豊岡高校~鳥取大大学院卒)

谷口さんの学生時代と就職活動は?

(谷口)出身は豊岡市内です。高校では陸上部に所属していました。大学時代の専門は化学で、触媒の研究をしていました。軽音楽部でバンド活動もしていました。
就職活動にあたっては、できれば但馬で就職したいけど、無理なら他でも…というスタンスでいました。院卒で受けられる企業が当時の但馬ではまだ比較的少なくて、そのうちの一つがこの会社だったので、ここへの入社を決めました。

竹内さんの学生時代と就職活動は?

(竹内)相生市で生まれ育って、赤穂の高校から広島県にある近大の工学部に進学しました。大学では機械工学を勉強していました。
この会社のことは就職説明会で初めて知り、本社が兵庫県内にあるということで詳しく話を聞きました。同じ兵庫県内だから似たようなもんやろという思いはあったし、実際相生からだと大阪に行くのも和田山に行くのもそれほど変わらないので…ただ、2022年の大雪にはびっくりしました(笑)

谷口さんの今のお仕事は?

(谷口)今は新商品の企画を担当しています。
この会社はガス機器の部品を作る会社で、私も部品の開発設計をしていたんですが、数年前に当時の役員が「一般ユーザー向け商品の開発プロジェクト」を立ち上げて、私も参加することになりました。
今作っているのは、「個なべ」というカラフルな卓上鍋です。設計はもちろん、色やデザイン、販売やマーケティング戦略まですべてを担当しています。
もともとの専門は化学で、機械設計はそれほど詳しくなかったので…むしろ今の仕事になって、かなり自由に楽しくやらせてもらっている感じです。とにかくこのプロジェクトが始まった時、社内でだれも商品の企画をしたことがなかったので(笑)。大学時代に研究発表でプレゼンしたりとか、バンドの活動を通じての人付き合いとか、そういった学生の頃の総合的な経験が、けっこう役に立っています。

「個なべ」の商品コンセプトは、「おうち時間をゆっくり楽しんでもらう」です。いまは「時短」を売りにした商品が多い中で、逆の方向性ですね。「丁寧な暮らし」に憧れる人に手に取ってほしいです。

竹内さんのお仕事は?

(竹内)設備の保全と、機械の修理です。
普段は新しい機械を導入する準備作業として、プログラム製作とか配線を考えたりしていますが、工場内の機械にトラブルが発生したらそちらの修理に行きます。これだけたくさんの機械が動いている工場なので、毎日どこかでトラブルは発生します。
行ってみて自力で直せれば直しますし、難しければメーカーさんに連絡を取りながら修理します。どうしても手に負えないとメーカーさんに来てもらうことになるのですが、そうなると時間がかかってしまって、しばらくラインを止めてしまうことになるので、なんとか早く復旧できるようにがんばっています。

この会社に入って良かったことは?

(竹内)いろいろなことにチャレンジできることですね。
はじめは設備作りから始まって、今はロボットも導入していますが、その導入に関する業務を任せてもらっています。その間にはいろいろなことを教えてもらい、研修も受けさせてもらいました。たくさんの経験ができたのは中小企業ならではという面もありますし、人とのつながりがあったからこそ、うまくいっていると思います。
今ある設備とロボットとの連係にも取り組んでいて、会社としては将来的に、ラインによっては無人化も視野に入れています。かなり任せてもらっているので、がんばっていきたいと思っています。

上司から一言

谷口さんは柔軟な発想の持ち主で、色んなアイデアを提案してくれています。「一般ユーザー向けの商品開発」は、多田スミスとして経験が少ないので、いろいろなことに挑戦してもらっていますが、今後も失敗を恐れず挑戦し続ける姿を期待しています。
竹内さんは素直な性格で、自分から前に出ていくようなタイプではないのですが、今の「縁の下の力持ち」的な部署にはうってつけの人材です。若手のエース格として期待しています。

後輩たちへのメッセージ

(谷口)高校時代、理系に進もうか文系に進もうか悩む人も多いと思いますが、実際に会社に入ってみると、今の私のように「文系・理系」の枠に関係ない仕事をすることがけっこう多いです。そんな時に、専攻として学んできたことだけではなくて経験してきたことすべてが役に立つ可能性があるので、自分から視野を狭めることなく、好きなことをなんでも思い切りやって下さい。
(竹内)私も大学の専攻を選ぶときには、電気があまり好きではなくて機械工学に行き、会社も機械の仕事をできる会社を選んだつもりだったんですが、結局会社に入ったら機械も電気もどっちもやっています(笑)。会社に入るといろいろな仕事をすることになると思うので、視野を広く持ってほしいです。

取材を終えて

ガス機器の部品メーカーが、なぜカラフルな卓上鍋を?最初は正直、かなり不思議な気がしましたが、お話を聞いているうちにこれも多田スミスさんの「チャレンジ精神」「自由な社風」、さらに「技術への自信」の表れなのだと、納得でした。


株式会社多田スミス

「アルミで彩る皆の幸せ 輝くSmile」

1969年、前身の多田精工(株)が厨房用器具栓の生産部門として設立されて以来、半世紀にわたり、ガス機器における重要部品の開発・生産を通じて“漏らさない技術”を磨いてまいりました。
アルミを高温で溶解し、金型に圧入して製品を成型する「アルミダイカスト」は当社のコア技術で、高い寸法精度の製品を短時間に低コストで生産できます。現在、ガス機器の心臓部品であるガスバルブをはじめとした各種部品を、鋳造から加工・塗装・組立まで一貫生産で提供しています。また、部品作りで磨いた技術を生かして、キッチン用品・調理器具も製造しています。
新たな半世紀、理想とする未来を実現するために、全員で挑戦し、全員で悩み、もがきながら、楽しみながら、成長します。「妥協を許さない品質力」と「進化を止めない技術力」でお客様のご期待に応え続け、人のしあわせと社会の発展に貢献し続ける会社を目指してまいります。