(生田)出身は朝来市の和田山町です。小学校の時から金管バンドでトランペットを吹いていて、高校でも吹奏楽部に入っていました。中学の時から大学に入ったら留学したいと思っていたので、その希望が叶う大学に進めるように英語の勉強もしていました。希望通り大学の英米文学科に進み、2回生の時に1年間アメリカのカリフォルニア州に語学留学しました。
(生田)大学に入った当初は、卒業したら都会で就職するんだろうというイメージを持っていました。ただ、京都で4年間暮らして、都会の雰囲気はもう十分味わったなと感じたんです。それよりも、自分が安心できる場所である故郷に戻りたいという気持ちになっていました。
田畑に囲まれたところで生まれ育ち、農業機械には親しみを感じていましたので、自分が仕事として関わるものが生活の中で身近にあるというのは素晴らしいことだと感じて、この会社に入社することにしました。
(生田)管理部で、製品の出荷を担当しています。出荷する製品の数はもちろん、一台一台の機械に振られている番号も記録して、その機会がどこに出荷されたかなど、出荷後の製品管理までする仕事です。
今の部署に来てまだ1年経っていないのですが、一番大変なのは機械の形式を覚えることですね。社内では通常、一つ一つの機種をアルファベットと数字の形式番号で呼ぶので、これを覚えるのが大変なんです。いつも出荷している機種の番号はさすがに覚えましたが、めったに出ない機種もあるので、まだ覚えきれていません。以前形式番号を間違えて伝えてしまったこともあるんですが、ベテランの方は「それ、違うやろ」とすぐ気づかれたので、さすがだなと思いました。
(生田)全くないです(笑)。それは入社の面接の時にも聞かれたんですが、私にとって英語は自分の人生の一部というか、日常の中にあるものなので、それを仕事にしたいという強い気持ちはありませんでした。むしろ仕事をするなら今まで知らなかったことを知りたいという思いの方が強かったです。今でも音楽は洋楽しか聴きませんし、英語圏の文化には日常的に接しているので、「英語から離れた」という感覚はないです。
(生田)入社の動機のところでもお話しましたが、ここで作った農業機械が全国で役に立っているということを実感できることですね。実際この近くの田んぼや畑で、八鹿鉄工で作られた農業機械が活躍しているのを見ると、自分の仕事に誇りを感じます。
時々、工場が忙しくなって人手が足りなくなると、現場応援に入ることもあるんです。それまではドライバーすら持ったことがなかったので簡単な組立作業のお手伝いをする程度ですが、同じ会社の違う部署で働く人たちの苦労を体験できるので、これも一つの学びだと思っています。現場応援に入った後、本来の出荷管理の仕事に戻ってその製品が出荷されていくのを見送る時には、愛着のようなものを感じますね(笑)
生田さんには、出荷業務の中の事務的なところで働いてもらっています。出荷調整など大変なところもあるかと思いますが、日々一生懸命がんばってくれています。今後も様々な業務を経験して、さらに成長していってもらいたいです。
但馬には優れたモノ作りの会社はたくさんありますが、確かに生田さんの言うように「その製品の活躍を生活の中で身近に見ることができる」会社はあまりないかもしれません。とても真面目そうな生田さんでしたが、「自分が製造に関わった製品が出荷される時に愛着を…」というエピソードを話すときは、まるで牛を出荷する畜産農家さんのような表情でした。
八鹿鉄工は1941年創業の、主に農業用機械を製造する会社です。
創業以来、長き歴史の中で培った匠の技術とノウハウを結集させた八鹿鉄工のものづくりの力は私たちの強みです。
特徴は、研究開発から加工・塗装・組み立て・出荷までの一貫生産体制が行えることです。必要な商品を必要な時期に提供できるよう試行錯誤を繰り返し、様々なアイデアで製品化します。研究・開発から製品完成までのすべてを自社内で製作可能なので、常に新しい技術・製品を生み出す前向きなチャレンジ精神をもち取り組んでおります。「ものづくり」を考える人、作る人が一体となり、最新の設備と職人の技を持ってお客様に信頼していただける会社を築き上げてきました。農業機械に加え、新しい分野にも果敢に挑戦しています。
八鹿鉄工は「創生:夢ある企業へ」の企業理念のもと開発・製造してきた機械により、各地で農作業に携わる方々の負担軽減に役立てている事が、何よりの喜びです。農業の基本が「土」だと言われるように、会社でも土台作りが重要になります。全社員が、ワークライフバランスを取ることの出来る環境を整える事で、製品の品質や柔軟なひらめきに繋がっていき全体的な質を向上させていくものだと考えます。良い土だからこそ農作物は根を伸ばし、自らを支えながら養分や水分を吸収することで成長していきます。社員にも、そうであってもらいたい一心で今後も土壌改良に努めて参ります。
今後も、「一人ひとりの真心でお客様に価値ある商品を提供し続ける」というスローガンを忘れず、日々努力し続けて参ります。