(八上)高校時代はワンダーフォーゲル部で山に登っていました。氷ノ山にも何度も登りましたし、剣岳にも登ったことがあります。高校が進学校だったこともあり、進学しようかどうか3年の夏まで悩んでいたのですが、結局地元の工場に就職しました。ところが、思いのほか忙しくて時期によっては休みも満足に取れず、これでは体がもたないと思って4年で退職しました。
その後、但馬技大のことを知り、「1年でどんなことを身につけられるのか」と興味を感じて総合ビジネス学科で1年学びました。実はそれまで、パソコンがほとんど使えなかったんですが、エクセルやワードなどの使い方をイチから勉強することができました。豊岡市出石町を巡る旅のコースづくりといった実習もありました。
(枚田)出身は朝来市の和田山町です。小さいころからお茶を習っていて、高校も茶道部に入っていました。将来はイベント関係の仕事をしたいという思いもあったので東京に進学することも考えていたのですが、一人で東京に行くのは心細くて…親も心配していたので、3年生の夏に諦めました。友人からは「一緒に京都の大学に行こうよ」と誘われましたが、行くなら東京と決めていたので、進学はやめて地元で働くことにしました。
(岸田)出身は豊岡市です。高校では総合学科で事務系の就職を考えていたんですが、地元では事務系の求人はあまりなかったんです。かといって都会に出たいという気もなかったので、但馬技大に進んだら就職の可能性が広がるかなと思って総合ビジネス科に進みました。八上さんの1期後輩になるんですが、同じように豊岡市内のあまり知られていない魅力を発掘するような場所を巡るツアープランを考えたりしていました。
(八上)直接のきっかけは求人票を見たことですが、全但バスの印象としては、地元ではあまりバスに乗る機会がなかったので、豊岡で初めてバスに乗った時に乗り方が分からなくて…運転手さんに優しく教えてもらった印象は残っていました。
(枚田)3年生の夏休みから進路指導の先生と一緒にいろいろな会社を調べていたときに全但バスの募集を見つけて、詳しく調べてみるとバスだけじゃなくいろいろな事業をしている会社だということが分かったので、面白そうだなと思って入社しました。
(岸田)豊岡で育ったので全但バスは身近でしたし、但馬の中で地域貢献したいと思っていたので、その思いが果たせる会社だと思いました。また、空港とか飲食店とかいろいろな部署があるので、異動したらいろんなことを学べていいなとも感じました。
(八上)貸切バスに関する業務全般です。予約の受け付け、バスやガイドさんの手配、見積書の作成など、基本的には事務作業ですが、動かすバスの台数が多い場合などには現場に行ってバスの誘導を手伝うこともあります。
例えば修学旅行で乗るはずのバスが来ない、なんてことはあり得ないので、絶対にミスが許されません。配車時間に遅れないように手配をするとか、バスガイドさんの手配も偏らないようにバランスをとるとか、いろいろなところに気を遣います。手配した旅行が事故なく終わった時には、達成感を感じます。
(枚田)大きく二つの仕事があって、一つは社内の備品の管理です。社内の大量の備品を、一人で管理しているんですよ。社内やバス停の修繕も担当しています。
もう一つは損害保険の代理店業務です。社内のバスの保険の手続きもありますし、一般のお客様からの保険のご相談も受け付けています。勉強して「保険募集人」の資格も取得しました。日々の業務のほとんどは、保険関連の業務ですね。
2021年夏に異動するまでは関連事業課というところにいました。竹田城にある「山城の郷」や各地のスポーツ施設など全但バスが管理・運営を請け負っている事業の統括をする部署で、忙しい時には現場の手伝いに入ることもありました。イベントスタッフとして参加したこともあって、高校時代にやりたかったことが意外な形で叶いました(笑)
(岸田)コウノトリ但馬空港での業務全般を担当しています。お客様と接するカウンター業務だけでなく、飛行機の誘導や機内の清掃、お預かりした荷物の積み下ろしなど、いろいろな業務があります。飛行機が到着してお客様が降りられてから出発のお客様が乗られるまでの10分ほどに行う仕事が多く、滞ると搭乗のお客様を待たせてしまうことになってしまいますし、飛行機の誘導も責任の重い仕事ですので、緊張感を持って仕事しています。ただ、飛行機の離発着をあれだけ間近に見ることは一般の方にはできないので、これは特権ですね(笑)
朝の便から夕方の便までの間の時間は、カウンターに置いているパンフレットやツアー商品などの管理業務をしています。日中は比較的余裕があるので、航空ルールや気象についての勉強もしています。
(八上)ここではいろいろな経験をさせてもらっていて、自分が成長できていると感じています。また、お客様から「楽しかったよ」「ありがとう」と声をかけていただけたときは一番嬉しいですね。
(枚田)仕事はとても楽しいです。バスのことだけやっている会社かと思ったら本当にいろいろな仕事があって、私はまだバスの仕事をしていないのですが(笑)…いろいろな経験ができて、いろいろな知識を得られるのはとてもよかったと思っています。
(岸田)いろいろな業務があるので、いろいろな世界に挑戦できることだと思います。私自身、空港への配属を聞かされたのは直前だったので、本当にびっくりしました。配属後は羽田で航空会社の研修を1週間受けたりもして、貴重な経験ができました。
八上さんは真面目な性格で、丁寧な仕事をしてくれています。コロナ禍の影響を強く受けている貸切バス部門では大変なことも多いですが、今後も新しい発想で道を拓いていってくれることを期待しています。
枚田さんは仕事に対して常に前向きで、他の社員全員から親しまれています。若いうちは都会への憧れもあると思いますが、今与えられた仕事に精一杯努力して取組んでくれています。
岸田さんは、しっかりしていますね。航空の知識は全くないままここに配属され、周囲も年上の人しかいませんが、人当たりの良さもあり人間関係をきちんと築いて、分からないことはちゃんと聞いて一生懸命勉強してくれています。
私たちにとっては「バス会社」として身近な存在である全但バスですが、実はその事業は非常に多岐にわたっています。枚田さんと岸田さんは「バス会社に入ったのにバスの仕事をしていない」とおっしゃっていましたが、そんな事業内容の幅広さも魅力の一つだと感じました。
大正6年の創業以来、バス事業を中核に様々な事業を運営し、一世紀を迎えました。現在は路線バス・貸切バスをはじめ、旅行業や損害保険代理店業、各種運行管理受託業、航空運送代理業(但馬空港)、施設受託運営など幅広い事業を行っています。今後も、“安全”を最優先に“安心”と“快適”を提供する企業グループとして地域社会とともに歩み、地域の皆様に密着した運営を目指してまいります。